Stop地球温暖化

私たちにできること

地球温暖化とは?

私たちの社会はそれぞれの地域の気候を背景にかたちつくられています。その気候が、地球規模で、私たちが経験したことのないものに変わりつつあります。現在の地球は過去1400年で最も暖かくなってしまいます。この地球規模で気温や海水温が上昇し氷河や氷床が縮小する現象、すなわち地球温暖化は、平均的な気温の上昇のみならず,異常高温や大雨・干ばつの増加などのざまざまな気候の変化をともなっています。その影響は、早い春の訪れなどによる生物活動の変化や、水資源や農作物への影響など、自然生態系や人間社会にすでに現れています。将来、地球の気温はさらに上昇すると予測され、水、生態系、食糧、沿岸域、健康などにより深刻な影響が生じると考えられています。これらの地球温暖化に伴う気候の変化がもたらす様々な自然・社会・経済的影響に対して、世界各国との協力体制を構築し、解決策を見いだしていかなければなりません。これが地球温暖化問題です。

 

地球規模の気候の変化

地球温暖化にともなうものと考えられる様々な地球規模の変化が観測されています。

・温度計が使われるようになった1850年以降の記録からは、世界の平均気温の上昇傾向が明らかです。

・水温上昇にともなう海水の膨張や、氷床や氷河が融けて海に流れ込むことなどによって、世界平均の海面水温は上昇しています。世界の海面水位は1901年~2010年の間に19cm上昇したと見積もられています。

・北半球の積雪面積や北極海の海水面積が減っています。

日本の気候の変化

日本の平均気温は、1898年以降では100年あたりおよそ1.2℃の割合で上昇しています。特に1990年以降、高温になる年が頻繁にあらわれています。日本の気温上昇が世界の平均に比べても大きいのは、日本が、地球温暖化による気温の上昇率が比較的大きい北半球の中緯度に位置しているためと考えられます。気温の上昇にともなって、熱帯夜や猛暑日は増え,冬日は少なくなっています。1日に降る雨の量が100ミリ以上というよな大雨の日数は、長期的に増える傾向にあり、地球温暖化が影響している可能性があります。

地球規模の気候の変化の予測

気候が将来どのように変化するか、世界中の研究機関が、それぞれ開発した気候モデルを使って、コンピュータによる将来の予測を行っています。予測結果は、それぞれの気候モデルの特性や、用いるシナリオによって少しずつ異なります。このため、それらの予測結果のどれかひとつだけを正しいと決めるのはできません。気候変動に関する政府間パネルの第5次評価報告書にまとめられた世界中の研究機関の気温の予測結果は、以下のようになります。

・21世紀末の地球の平均気温は20世紀末に比べ、温室効果ガスの大幅な削減を行った場合は0.3℃~1.7℃、非常に高い温室効果ガス排出量が続いた場合は2.6℃~4.8℃上昇する。

・気温の上昇の程度は地域によって異なり、陸上や北半球の高緯度で大きくなる。(下図参照)

・今後の温室効果ガスの排出量が多いほど気温の上昇が大きい。

非常に高い温室効果ガス排出量が続いた場合、海面水位は、21世紀末に約45~82cm上昇すると予測されており、また、今世紀中頃までに北極海の水が夏季には完全に融けてしまう可能性が高いと予測されています。さらに、極端な高温や大雨の頻度が増加する可能性が高いと予測されています。

日本の気候変化の予測

気象庁では、地球温暖化の知識に係る普及啓発や、緩和策・適応策の検討に資するため、地球温暖化の予測を行い、「地球温暖化予測情報」として公表しています。平成29年3月には温室効果ガスの排出が高いレベルで続くと想定した場合の21世紀末の日本の気候予測を「地球温暖化予測情報第9巻」として取りまとめました。主な予測結果は以下の通りです。

・年平均気温は全国平均で4.5℃、地域によって3.3℃~4.9℃上昇する。猛暑日など極端に暑い日数は増加する。

・滝のように降る雨の発生回数は全国平均で2倍以上になる。雨の降らない日数は全国的に増加する。

・年降雪量は本州日本海側で大きく減少し、降雪期間及び積雪期間は短くなる一方、20世紀末と同程度の降雪量となる年もある。

 

台風の将来予測

気候変動に関する政府間パネルの第5次評価報告書によると、地球温暖化の進行に伴い、台風など熱帯低気圧の強さが増す可能性が指摘されています。

(以上気象庁のホームページから引用)

地球温暖化による自然災害

地球温暖化が年々進行していくに連れて、自然災害の発生頻度も増加傾向にあるのです。この項目では、地球温暖化によって影響を受けた自然災害について解説します。

豪雨・洪水

近年、日本で大きな被害が出た洪水は、2017年7月に発生した九州北部豪雨が挙げられます。7月5日から7月6日にかけて、対馬海峡付近に停滞した梅雨前線に向かって暖かく非常に湿った空気が流れ込んだ影響により、線状降水帯が形成・維持され、同じ場所に猛烈な雨を継続して降らせたことから、九州北部地方で記録的な大雨となりました。九州北部地方では、7月5日から6日までの総降水量が多いところで500ミリを超え、7月の月降水量平年値を超える大雨となったところもありました。また、福岡県朝倉市や大分県日田市などで24時間降水量の値が観測史上1位の値を更新するなど、これまでの観測記録を更新する大雨となったのです。(内閣府・防災情報のページより引用)

干ばつ

地球温暖化が進行いていくと、洪水と渇水の日が徐々に増えていくことがわかっています。長期間、降水がなく土壌が著しく乾燥すれば、農作物の育たたない干ばつを引き起こしてしまいます。長い時間をかけて育てた作物も干ばつによって破棄することになります。不作になれば、作物の市場価格にも大きな影響を与えるだけではなく、食糧問題にまで発展しかねません。

高潮

日本では、高潮の発生の多くは台風によるものとされています。その台風は、地球温暖化の影響と思われる海水温の上昇の影響もあり、海上の最大風速が50m/sを超えるような非常に強い熱帯低気圧が増加する傾向にあると予測されています必然的に高潮の影響も大規模なものになっていくことが想定されます。高潮発生時は,暴風になることから避難などの行動が難しく、大きな被害を生む可能性が高い自然災害とも言えるでしょう。

私たちにできる取り組み

世界的な気候変動が進行していく中で地球で生活しているひとりひとりの小さな取り組みが大切です。この項目では、気候変動を抑制するために私たちができることの一例を紹介します。・レジ袋をもらわない レジ袋は、作成するためにもエネルギーが多く消費され、ゴミとして焼却する場合にも二酸化炭素が発生します。私たちができることとして,マイバックを必ず持って買い物をすることで、レジ袋の消費抑制に繋げることが可能になります。・不要なエネルギーを使っていないか考えみる 私たちは普通に生活しているだけでも、多くのエネルギーを消費しています。たとえば、使っていない部屋の明かりをつけている、テレビを付けっぱなしにしている、冷房で冷やしすぎている、暖房で暖めすぎている、不必要な水を出しっぱなしにしているなど、日常生活を見直すことで修正できる点と言えるでしょう。・自家用車の使用を控える ガソリン・バイクなどから発生する排気は、地球温暖化に大きな影響を及ぼします。生活の中で不必要なタイミングせは、自家用車ではなく、徒歩や自転車、あるいは公共交通機関を使うようにするのも、地球温暖化防止に役立つと言えるでしょう。(全国地球温暖化防止活動推進センターより引用)

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